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クラッド材について




クラッド材について


クラッド材は、2種類以上の金属を接合させた複合材料を指します。一般的には異なる特性を持つ金属を組み合わせることで、それぞれの金属の長所を活かした素材が生まれます。


目次

1.クラッド材の基本構造

2.クラッド材の特性

3.クラッド材の製造方法

4.クラッド材の種類

5.クラッド材の代表的な用途

6.まとめ


1.クラッド材の基本構造

 

クラッド材は、お客様のご要求特性に合わせ、異種金属材を複層重ね合わせた構造となっております。2層クラッドの例として、表面層に耐食性や耐熱性に優れた貴金属を使い、内部層には強度があり安価な金属を使うことで、高い機能性と経済性を両立させています。


2.クラッド材の特性


クラッド材には、単一素材にはない多くのメリットが存在します。


・複合的な特性:異なる金属の特性を組み合わせることで、単一の金属では得られない複合的な特性を実現できます。

・コスト削減:高価な金属を薄く使用することで、素材のコストを抑えられます。

・性能向上:耐食性、強度、耐熱性、電気伝導率などの性能を向上させることができます。

・軽量化:異なる材料の組み合わせにより、軽くて強い材料の実現が可能です。


これらの特性が、クラッド材を多種多様な産業で不可欠な素材にしています。


3.クラッド材の製造方法


クラッド材の代表的な製造方法には、圧延接合法、爆発圧着法があります。


・圧延接合方法:異種金属板を重ね合わせた状態で、高温高圧の条件下で圧延機を通すことで接続させる方法です。圧延時の加熱と加圧により、金属板と板の間で拡散接合が生じ、強固に接合されます。最も一般的な製造方法で大量生産に適している。


・爆着法:異種金属板の一方に爆薬を設置し、爆風により瞬間的に高エネルギーを与えて金属板を加圧接合させる方法です。爆発時の高速変形によりきれいな界面が得られ、しっかりと金属が接合されます。大型製品の製造に適しており、特殊な形状にも対応可能。


4.クラッド材の種類


クラッド材は、接合方法によって様々な種類があります。代表的なものとして、以下の様なものがあります。


・ステンレスクラッド鋼:鋼材にステンレス鋼を接合したもので、高い耐食性と強度を兼ね備えており、ステンレス鋼の美しい外観は、意匠性にも優れています。

・チタンクラッド鋼:鋼材にチタンを接合したもので、優れた耐食性と高い強度を実現し、チタンの比強度(強度と密度の比)が高いため、軽量化と高強度化を同時に実現することができます。

・アルミクラッド鋼:鋼材にアルミニウムを接合したもので、軽量化と耐食性の向上が期待できます。


5.クラッド材の代表的な用途


・化学プラント:腐食性の高い環境下での使用に適しており、反応容器、配管などに用いられます。

・自動車:耐熱性、耐食性、軽量化に優れたクラッド材は、排気系部品、ボディパネルなどに使用されます。

・建築:耐久性、耐食性に優れたクラッド材は、外壁材、屋根材などに使用されます。

・電子機器:電気伝導率の高いクラッド材は、電子部品、配線などに使用されます。

・食器加工機器:耐食性、衛生性に優れたクラッド材は、食品加工機器、調理器具などに使用されます。

 

6.まとめ


クラッド材は、異種金属の組み合わせによって、単一の金属では難しい性能を発揮する高機能材料です。耐食性や耐熱性に富む貴金属と、安価で強度がある金属を組み合わせることで、高い性能と経済性を実現しています。建築、家電、自動車、化学・エネルギーなど、様々な産業分野で重要な役割を担っています。

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